🦒 この記事を読むとわかること
- 不妊治療費シミュレーターの使い方
- 年齢・治療方法別の費用の目安
- 高額療養費還付の仕組み
- 登録不要・無料で使える
※2026年4月時点の情報に基づきます。
はじめに
不妊治療を始める前、私が一番悩んだのは「実際いくらかかるんだろう?」という不安でした。
体外受精・顕微授精は2022年4月から保険適用(3割負担)になりましたが、調べてみると先進医療や薬代でプラス料金がかかることもあり、結局いくらかかるのかが見えにくい…。
そこで、自分の状況に合わせて費用を試算できる「不妊治療費シミュレーター」を作りました。
このシミュレーターでわかること
- 体外受精・顕微授精の1周期あたりの費用目安
- 自分の治療方針(採卵刺激・受精方法・移植方法・先進医療など)に合わせたカスタマイズ試算
- 東京都在住なら助成金を考慮した実質負担額
厚生労働省の保険診療報酬点数に基づいた数字なので、信頼できる目安として活用できます。
シミュレーターの2つのモード
簡易版|大まかに知りたい方向け
「ざっくりいくらかかるの?」を4つの質問で試算できます。所要時間は約1分。これから不妊治療を考え始めた方におすすめです。
詳細版|詳しく知りたい方向け
実際の治療内容に基づいて、より精度の高い試算ができます。クリニックから治療方針を聞いている方、具体的に予算を組みたい方におすすめです。
簡易版の使い方|4つの質問に答えるだけ
📋 年齢について
体外受精・顕微授精の保険適用は治療開始時43歳未満が条件です。1子につき保険が使える回数は39歳以下:最大6回・40〜42歳:最大3回。43歳以上は保険適用外のため、このシミュレーターは計算対象外になります。年齢自体は試算金額に影響しないため、シミュレーター上での入力は不要です。
Q1. 採卵の方法の見込みは?
- 低刺激・自然周期
- 標準〜高刺激
- わからない
クリニックで治療方針が決まっていれば選択を、まだの方は「わからない」でOKです。
Q2. 受精の方法は?
- 体外受精(IVF)
- 顕微授精(ICSI)
- わからない
豆知識
- 体外受精(IVF):精子と卵子を培養液の中で受精させる方法
- 顕微授精(ICSI):1つの精子を直接卵子に注入する方法。精子の状態などにより選択されることが多い
Q3. 受精卵の移植方法は?
- 新鮮胚移植(採卵と同月または翌月)
- 凍結融解胚移植(翌月以降)
- わからない
豆知識
- 新鮮胚移植:採卵した周期に作った受精卵を、そのまま移植する方法。採卵から数日後に移植するため、採卵が月末になった場合は移植が翌月になることがあります。
- 凍結融解胚移植:受精卵を一度凍結し、別の周期に移植する方法。妊娠率が高い傾向にあり、現在の主流
💰 費用への影響|月をまたぐと還付額が変わる
新鮮胚移植でも採卵が月末になった場合は、移植が翌月になることがあります。月をまたぐと、採卵月と移植月で別々の月の医療費として計算されるため、高額療養費の還付額が変わる可能性があります。それぞれの月で自己負担上限を超えた分しか還付されないため、結果的に還付額が減ることも。
採卵日の予定が月末に近い場合は、シミュレーターで両方のパターンを試算してみるのがおすすめです。
Q4. 東京都在住ですか?
東京都には独自の助成金制度があります。在住の方は「はい」を選ぶと、助成金を引いた実質負担額が試算されます。
シミュレーター結果の見方
質問に答え終わると、以下の情報が表示されます。
- 保険適用後の自己負担額(3割負担)
- 先進医療の追加費用(該当する場合)
- 高額療養費の還付額(該当する場合)
- 東京都の助成金額(東京都在住の場合)
- 実質負担額の合計
これで「だいたい1周期にいくらかかるか」がわかります。複数周期かかる可能性も考えて、3〜5周期分の予算を確保しておくと安心です。
実際の試算例|低刺激・凍結融解胚移植の場合
私の条件(年収400万円台・初診含む)で試算してみた結果を公開します。
入力した条件
- 採卵刺激方法:低刺激・自然周期
- 採卵個数の見込み:6〜9個
- 受精方法:IVF + ICSI 両方
- 採卵時の麻酔:局所麻酔(保険診療費に含む)
- 胚移植:凍結融解胚移植(翌月以降に移植)
- 先進医療:タイムラプス培養管理
- 初診時の検査費用:含める
- 高額療養費区分:区分ウ(年収約370〜770万円)
費用内訳(試算結果)
| 項目 | 区分 | 金額(目安) |
|---|---|---|
| 採卵術(基本) | 保険3割 | 9,600円 |
| 採卵数加算(6〜9個) | 保険3割 | 16,500円 |
| IVF+ICSI(IVFの半額+ICSI) | 保険3割 | 31,800円 |
| 受精卵培養管理 | 保険3割 | 25,200円 |
| 胚盤胞管理加算 | 保険3割 | 7,500円 |
| 胚凍結保存管理料 | 保険3割 | 30,600円 |
| 凍結融解胚移植 | 保険3割 | 36,000円 |
| 生殖補助医療管理料(2ヶ月分) | 保険3割 | 1,500円 |
| 初診時の検査費用(目安) | 保険3割 | 45,000円 |
| タイムラプス培養管理 | 全額自費 | 35,000円 |
- 保険診療費 小計(3割負担):203,700円
- 先進医療費 小計(全額自費):35,000円
- 薬剤費の目安(中央値):35,000円
- 治療費合計:273,700円
高額療養費の月別試算
凍結融解胚移植の場合、採卵月と移植月で別々に高額療養費が計算されます。
| 月 | 保険診療費(3割) | 自己負担上限 | 還付額(目安) |
|---|---|---|---|
| 採卵月 | 166,950円 | 82,995円 | 83,955円 |
| 移植月 | 36,750円 | 80,100円 | 対象外 |
高額療養費 還付合計:約83,955円
実質負担額の目安(1周期分)
👉 約19.0万円程度
治療費合計273,700円から、高額療養費の還付83,955円が戻ってくる計算です。さらに会社の健康保険組合の付加給付があれば、もっと負担が軽くなります。
シミュレーターを使うときの注意点
⚠️ あくまで参考目安です
シミュレーターは厚生労働省の保険診療報酬点数を基にした試算です。実際の治療費はクリニック・治療内容・体の状態によって異なります。
特に以下のような場合、追加費用が発生することがあります。
- 排卵誘発剤の種類・量
- 採卵時の麻酔の種類
- 培養液の選択
- 凍結胚の保管期間
- 先進医療の追加(PGT-A、タイムラプスなど)
⚠️ 自費診療は対象外
このシミュレーターは保険診療(3割負担)を前提としています。自費診療の場合は費用が大きく異なるため、別途クリニックに確認してください。
⚠️ 医療行為の推奨ではない
シミュレーターは費用の参考目安を提供するもので、特定の治療法を推奨するものではありません。必ず受診するクリニックで詳細を確認してください。
試算した後にやってほしいこと
シミュレーターで試算したら、以下も合わせてチェックしてみてください。
① 高額療養費制度の確認
医療費が一定額を超えると、超えた分が払い戻される国の制度です。所得に応じて自己負担の上限が決まっています。
② 会社の健康保険組合の付加給付制度
組合独自の追加給付があると、毎月の自己負担をさらに減らせます。HPで「付加給付」「一部負担還元金」を検索してみてください。
③ 自治体の独自助成金
東京都以外でも、自治体独自の不妊治療助成金がある場合があります。「○○市 不妊治療 助成金」で検索してみてください。
これらを組み合わせると、最終的な負担額はシミュレーターの試算より少なくなる可能性があります。
まとめ|事前試算で安心して治療をスタート
- 不妊治療は事前に費用を試算しておくと安心
- シミュレーターは簡易版(4問)と詳細版の2モード
- 東京都の助成金にも対応
- あくまで参考目安。実際の治療費はクリニックで確認
- 高額療養費・付加給付・自治体助成金もセットでチェック
「だいたいいくらかかるんだろう?」というモヤモヤが解消されると、治療に集中できます。ぜひ使ってみてください🦒
🧪 不妊治療費シミュレーター
不妊治療費シミュレーターを使ってみる不妊治療の記事はこれから増えていきます。今後の配信もぜひ楽しみにしていてください🦒